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DX時代到来!AIシステム開発に抑えておくべき人工知能の基礎【前編】

AI(人工知能)

今や、AI(人工知能)という言葉を見ない日はないと言っても過言ではないでしょう。
近年、多くの分野でAI利用は進んでおり、さまざまな業界を変革しつつ、私たちの暮らしと密接に関わり始めています。

2021年以降、AI利用はDXの必須要素として拡大し、2025年度には、国内AIビジネス産業は約2兆円の市場に達すると予測されています。

しかしながらAIは高度な知識を必要とするため、将来的に自社にAIを導入したいと考えていても、一からプロジェクトを立ち上げることは困難を極めます。

人工知能システムに「何」を求めているかを把握し、開発者(ベンダー)と連携を取る為にも、まずはAIについて理解を深め、人工知能システム開発に必要な事柄を整理することから始めましょう。

AI(人工知能)の定義とは

「AI」とはArtificial Intelligenceの略であり、日本語では「人工知能」と訳されます。

AIという言葉には、未だはっきりとした定義が成されてはいませんが、共通認識として「人間の知能を模倣した機能を持つコンピューターシステム」と捉えられています。

人間の知能を模したAI

入力されるデータに対し、決められた処理しか行えないITや情報処理システムなどと、AIとの大きな違いは、AIはデータを学習することをベースに、分類・推論を行うように設計されているということです。

しかしながら、決して人間に代わるような万能なものではなく、単一機能に特化したものがそのほとんどを占めています。

AIの種類

AIにはさまざまな技術がありますが、代表的なものとして「機械学習(マシンラーニング)」「深層学習(ディープラーニング)」が挙げられます。
「機会学習」はAIに含まれる一つの技術領域であり、さらに「ディープラーニング」は機械学習に含まれる一つの技術領域です。

機械学習とは

機械学習とは、人間が普段行っている学習能力と同じような機能をコンピューターで実現する技術のことです。

例えば指定されたアルゴリズムを元に、大量のデータから特徴を発見させたり、その特徴に応じてコンピューターに最適化や判断などを自動的に行わせる機能です。

機械学習には「教師あり学習」 「教師なし学習」 「強化学習」の3つに分類されます。

教師あり学習

教師あり学習とは、コンピューターに「データ(問題)とその解答」をセットで与え、自律的に特徴を学習する仕組みです。
「過去データから未来の事象を予測すること」に使用され、天気・気温の予測、メールのスパムフィルターなどに用いられます。

教師なし学習

教師なし学習は、コンピューターに「データ」のみを与え、そこから規則性を発見し、データの傾向を分析し、学習する仕組みです。
主に、レコメンド機能やメールの分類などに用いられています。

強化学習

強化学習は、与えられた問題に対しAIが試行錯誤しながら、問題解決のための行動を学習する仕組みです。

強化学習では「解答」を与える代わりに、AIが取った行動の結果に応じて、「報酬」を設定することで、その報酬が最大化するように、自律学習を促します。

囲碁や将棋など、ゲーム用AIなどに使われる機能であり、事故防止対策の一環として近年注目される「自動運転技術」は、強化学習に後述の「ディープラーニング」手法を組み合わせています。

機械学習

ディープラーニング(深層学習)

ディープラーニングは機械学習の一部ですが、その精度の高さから、様々な業界で注目されている最先端技術です。

これまでの機械学習機能は、あくまで人間がデータ内の特徴を指定する必要がありました。
対してディープラーニングは、その特徴を自動的に学習します。

実はディープラーニングによってコンピューターがどのような「特徴」に着目するかは、人間には理解することのできないブラックボックス状態なのです。
つまり今まで人間が全く気付かなかった「特徴」を、見つけ出す可能性を孕んでいるのです。

ディープラーニングの開発より、単なる効率化のみにAI利用をするのではなく、サービス内において大きくその機能を改善し、新たな価値を創造することも期待されています。

ビッグデータとは

AIを語る上で、頻出するワードの一つとして、「ビッグデータ」があります。
ビッグデータは単に大量のデータのみならず、Volume(量) Velocity(速度) Variety(多様性)の3つのVを満たしているデータであり、総務省によると「事業に役立つ知見を導き出すためのデータ」と定義されています。

日々蓄積され続けているデータは、解析することで初めて意味を成します。
このビッグデータの活用は、AIのディープラーニングによって精度高く、多面的な解析が可能となります。

その一方、AIは膨大な情報を学習しながら、成長していきます。

つまり高性能のAIを作るためには、可能な限り情報を投入する必要があり、AIのシステム開発と進化には、ビッグデータが不可欠なのです。

いかがだったでしょうか。
今回はAIのシステム開発において、押さえておくべきAIの基本について解説させて頂きました。

次回のコラムでは、AIのシステム開発のプロセスについて、構想POC(Proof of Concept)・実装運用の4つのフェーズに分けて解説させて頂きますので、ご期待ください!

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